ヴィランティ牧野祝子

このたび、株式会社TBSホールディングスの社外取締役に就任させていただくことになりました。

「テレビ業界はこれからが正念場」といった声も聞かれるなか、私はむしろ“いまこそ大きなチャンス”と捉えています。急速に変化するメディア業界だけでなく、グローバルに事業を展開するTBSの可能性。そして、私自身がこの役職に込めた想いを、ここにお伝えさせてください。

TBSは2024年を「グローバルビジネス元年」と位置づけ、北米・韓国に新たな拠点を設立しました。私自身、これまで10カ国以上にわたる事業経験を通じて、多文化・多言語の中での意思決定や組織づくりに携わってまいりました。その知見が、TBSのグローバル展開に少しでもお役に立てるなら、これほど光栄なことはありません。

不動産事業では、東京・赤坂を「AKASAKA」として世界に発信するエンターテインメント拠点へと進化させる構想が進行中です。生まれ育った東京の街が、世界中の人々に愛される新たな文化の中心地となっていく未来に、心が躍る想いです。

また、ライフスタイル事業では、私の子どももお世話になった「やる気スイッチグループ」が連結子会社となり、教育分野でのグローバル化も加速しています。海外での子育て経験を通じて、日本の基礎教育の素晴らしさとともに、「自分の意見を持ち、表現する力」の育成の重要性も強く感じてきました。この領域でも、日本の競争力強化に貢献してまいりたいと考えています。

そして、多様性が不可欠な時代において、メディア企業の経営には多様な視点の反映が求められています。女性として、障がいのある子どもを育てる母として、また社会人としてのキャリアの多くを「社内で唯一の日本人」という環境で過ごしてきた者として。いわゆる“少数派”として得た経験を、TBSのコーポレートガバナンスの強化、そして誰もが安心して暮らせる社会づくりへの一助とできれば、これに勝る喜びはありません。

『ときめく時を TBS』

この大役に、身の引き締まる想いであると同時に、未来への大きな可能性に心がときめいております。
ワクワクしながら、新たな挑戦に取り組んでまいります。

今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

ヴィランティ牧野祝子